ペーパーテストのフォーム

Posted on 2020年11月19日ペーパーテストのフォーム はコメントを受け付けていません

意外と気にします。

フォームの違い

小中高生対象の塾講師が作成しているペーパーテストで,特に私が気にするのは以下のようなもの。

A.

この文章の内容に特に意味はありません。だからこそ,私はこの文章の内容に特に意味はないと思っています。そして,私はこれからも特に意味のない文章を書いてゆくことを念頭に置き,特に意味のない文章を書くことについて真摯に検討し,特に意味のない文章を書いてゆきたいと思います。ただし,円周率は3.14とします。

B.

この文章の内容に特に意味はありません。

だからこそ,私はこの文章の内容に特に意味はないと思っています。

そして,私はこれからも特に意味のない文章を書いてゆくことを念頭に置き,

特に意味のない文章を書くことについて真摯に検討し,

特に意味のない文章を書いてゆきたいと思います。

ただし,円周率は3.14とします。

…違いがお分かりだろうか。

「右端揃え」を優先するか,「意味の区切れ」を優先するか,…という違いである。

高校生向けのものであれば,「A.」で十分である。

見た目のキレイさ,コンパクトさが優先されているが,受験者も,改行位置による読み違いで振り落とされる層はそもそも学力勝負にならないので。

では小学生はどうか。

私はほとんどの場合,「B.」を心掛けている。

「B.」でさえ,「読み違いミス」「情報整理ミス」が大発生する年ごろである。

二次性徴という語彙が示すように,心の成長などまだまだ遠く,「ロジック」よりも「感覚」での学習が主体の子がほとんどであり,そんな中で「意味の区切れ」よりも「改行位置」を優先したらどうなるか。

「何を学習しているのかわからない」「何をミスしたのか分からない」「改行位置のせいでミスしたので,ミスは自分の理解不足のせいではない」…など。

ハッキリ言って,指導する側も,「何に躓いているのか」を発見し,次の指導に活かす場面であるのに,「何に躓いているのか」に気付くことすら難しくなってしまう。

…そんなわけで,ふだん作成しているプリントなど随所について,このようなことを意識しながら作業している。

もちろん,これは私が思考していることの一例だが,具体例として分かりやすいかなぁと思う。

このようなところに気を配っていることに気付ける生徒はほとんどいないのではないかなぁと思っているが,たまーに「この気の配り方は先生だと思いました!」と指摘してくる子がいる。

このような場面に遭遇すると,気配りに気付いてくれて嬉しいというよりも,「こういった視点をもっているとは!知的な子だなぁ」と嬉しくなる。

稀であるからなおさらである。

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