心理・発達のスペシャリストと雑談してきた

Posted on 2020年6月20日心理・発達のスペシャリストと雑談してきた はコメントを受け付けていません

大阪での勉強会以来,サシで話すのは初でした。

(オンラインではちょくちょく雑談したけれど。)

心理・発達のスペシャリスト

心理学や発達検査への造詣がとても深い,福山在住のMENSAnだ。

この分野に興味があり,MENSAに入っているため高知能のサンプル(という表現はあまりよくないが…)と数百人,数千人単位で関わっている人物は唯一無二ともいえる。

自分の興味のある分野に関してめっぽう強いのはMENSAn共通である。

古今東西あらゆる分野のスペシャリストがどこかに居るというのは,大変心強い。

このたび,たまたま三原で会う機会ができたので,200分ほど雑談を。

この話題は脊髄反射的に拒絶してしまう方もいらっしゃることは重々承知ではあるのだが,IQのズレ方と発達系の関係は切っても切れない関係にあると考えている。

このたびお会いした方は,「知能が高いのに,周りが気づいていない,周りがどうして良いかわからない」といった子どもたちへの支援を目的とした活動もされているそうで。

アプローチの仕方は全く異なるものの,向いている方向は似ているなぁと感じる方だ。

私と異なり,心理・発達の情報や統計データを豊富に頭に入れており,「私には無いものをたくさん持っている」という意味でも,積極的に関わりたい御仁である。

デリケートな話が多いため,ここでは詳細は控えるが,実りのあるお話を多く聞くことができ,充実した時間を過ごすことができた。

心理・発達については,ASDやADHDなどを単なるレッテルだとかネガティブな偏見を持たれている方が多い。

そのため,話題にするだけでも批判の的となりがちなため,正しい知識を仕入れることが難しい。

そんな中,こういったスペシャリストから直接話を聞き,実際に傾向の強い子たちへどのようなことが提案できるのか…こういったことも私の仕事のひとつであると考えている。

科学的な見地から自分の性質・子どもの性質を認識し,その性質を活かせるところはどんなところがあるのか,どんなサポートや提案ができるのか」…こういった悩みを抱えている方は多いのではないか…とも考えている。

これは,「○○しなければならない」ということではなく,「○○といった考え方もある」「○○といった方向性もある」といったことだ。

苦手分野をつぶすよりも,得意分野を生かすことがより大切」だとか,見解の一致しているものが多かった。

知能検査

ウェクスラー式知能検査の結果の見方などもある程度教えていただくことができた。

IQ検査の項目についてもいくつかお話を伺うことができ,たいへん有意義な時間だった。

この知識が直接役立つかどうかはともかく,教育サービス業という職業の中,関連する知識は,どこで必要になるか分からないものだ。

ただ単に「頭が良い」とか「頭が悪い」ではなく,「言語理解は高いが処理速度は低い」だとか,「処理速度は高いがワーキングメモリが低い」だとか,そういった群指数の凸凹をもとに考察することもこれからは必要なのではないかなぁ…。

今後も師事して学んでゆきたい。

そういえば,「大崎上島にIQ200の高校生がいる」という情報を聞いた。

これに関しても,「仮に知能の高い子がいるとしても,どこかで情報が大げさになっているね」という見解は一致。

おそらく「標準偏差を大きくすれば,IQ200を超えるじゃん!」などの雑談が伝言ゲームで話が大きくなって伝わってしまったのだろう。

IQは100を基準とした偏差値であるから,標準偏差を大きくとれば,いくらでも大げさに表現することが可能だからだ。

マスメディアのように,あまり興味のない人の目を引くためにわざと大きめの数に調整して表現されることが多いが,正確な話をするときには,標準偏差や検査法を表示すべきだろう。