読んでいると『コミュ力つくりたいんですか?』と聞かれる。
最強のコミュ力のつくりかた
著者は鈴木祐氏。
↑公式ブログ。
論文のメタ分析を行い続け,毎日健康や心理学などの情報を精力的に発信されている御仁。
私は氏が好きなので本書も面白そうだなと思い,購入して即読了してしまった。
↑以前読んだ書籍も一度紹介させていただいている。
本書では小手先のテクニックに囚われず、人としての魅力の重要さが強調され、実践的な内容もあり面白かった。
本書は以下の文言からスタートする。
>あなたの言葉が伝わらないのは,あなたに人としての”魅力”が欠けているからである。
裏を返せば,受け手から魅力的に感じられているか否か?が話が通じるかに繋がっているともいえる。
その後に続く章も『嘘が多い』『感情が幼い』『性格が悪い』となっており,自身の弱点と向きあうようなかたちで話が進められていた。
こういったものごとは0か1かといったものではなく程度問題であろうから,これをきっぱりと『私はそんなことありません』と拒絶してしまうような人こそ,キケンなのだろうなぁと思いつつ。
真正性が低い人の多くは、他人に気遣いをしすぎるか、相手に好かれたい気持ちが強すぎるせいで、本心を隠すことがよくあります。
これ,最近気になっていたことなのですよね。
私自身のことではなく,子どもたちについて。
社会的なふるまいにおいて,『人を不快にさせない』『ことをあらだてない』といったことが身に付きすぎて,自身が成長すべき教育現場においてもその状態でふるまってしまうもの。
ちょうど塾では現在懇談期間になっており,とある小学校の子どもたちについてその傾向があるのではないかという話題をもちかけると,保護者もそれを感じていたようで。
こういったものごとは家庭の教育方針に踏み込むことにもなってしまうのでそこまで強制すべきものではないと思うのだけれど,個人的にはこの部分は中学受験においてネックになりそうかなと考えている。
以下の部分も面白かった。
>「話が得意だと思っている人」と「話が苦手だと思っている人」を比べても、社交スキルの差は見られなかったのです。
『自分が得意だと考えているもの』『自分が好きなもの』と『実際に得意なもの』は別問題であり,これについては自己認識と自己理解の程度問題になりそう。
>あなたの苦手な人物や交流の場にあえて飛び込み、少しずつ心を慣らしていくのが、このワークの基本コンセプトです。
こういう成長って終わりのないものだと考えているので,できるタイミングに常に取り組み続けていきたいなぁ。
現在はSNS全盛期でもあり,見知らぬ人のコミュニティに飛び込むこともずいぶん容易になったしね。
まぁ,飛び込む場は間違えないようにしないとね。