私の体感と一致。
倍速視聴「1.75倍まで」は理解度変わらず
動画の「倍速視聴」理解度は、1・75倍まで変わらず 高校生が実験して分析
↑ニュース記事。
2年生の夏ごろから「倍速視聴における理解度への影響とその効率的な利用方法について」というテーマで、動画の倍速再生がどのように理解度に影響するかを研究しました。
物事を、統計をつかって客観的に見る視点が身に付いたように思えます。また、身近な問題を自ら探して扱ったことで、課題発見の力が向上したように感じました。
2つの観点から面白いニュースだった。
・分析結果
実験では被験者に倍速ごとに同じ動画を見てもらい、視聴後に動画に関する簡単な4択テストを行うことで理解度を測りました。
私の仮説は「速度を上げるほど理解度は落ちていく」というものでしたが、結果はそれに反して「1.75倍までは理解度は変わらない」というものでした。追加実験として字幕の有無が理解度に影響するかどうかも確かめたところ、字幕有のグループは軒並みテスト結果における高得点をマークしていることから、字幕は大きく理解度に関わっていると結論づけました。
私もある分野について動画を視聴して学ぶという行為を行うことがあるのだけれど,おおよそ1.5倍速か1.75倍速で視聴している。
2倍速を試したことはあるのだけれど,こと『学ぶ』となると情報を処理しきれていない感覚があり,自然とその速度に落ち着いた経緯がある。
このたびの研究結果は,自分が体感として自然と行っていた学びの手法が,データの分析により明らかになったことが面白い。
・高校生の分析
たくさんの量の実験結果を、難しい統計を用いて分析しなければならなかったことです。それでも、統計をただ使うだけではなく理解から始めようと積極的に学んだことで、結果的に研究を効率よく進められたと思っています。
いまの教育課程では,『分析』『統計』の学習の入口は小学算数までおりてきている。
私も『分析』『統計』については今後もずっと重要な分野になるだろうと考えており,作業やその評価自体をAIが行うことはあっても,『ウソをつく人は数字を使う』『それらしい見た目のデータを出し,中身を見ない人と騙す』といった手法をその場その場で見極める必要があることを考えれば,専門家にならないでも習熟しておく必要のある分野だと考える。
TVや新聞といったマスメディアであれ,SNSであれ,偏った情報を見かける頻度はどんどん高まってきている。
今回の高校生の研究についても条件に偏りがあったり穴があったりするのかもしれないけれど,そういった失敗をすることにより次は自身の分析をより批判的に見ることができ,精度が高まっていくもの。
こうした研究は若いうちからどんどん楽しんで学んでほしいなと思う。