叡智学園の塾向け説明会へ赴いた 2024

Posted on 2024年7月4日叡智学園の塾向け説明会へ赴いた 2024 はコメントを受け付けていません

離島。

叡智学園

叡智学園中学校。

県立の中高一貫校である。

あまりに特殊なことが多いため,この学校を志望する場合には徹底的に調べたり現地へ赴いたりする必要があるだろう。

今年度の塾関係参加者は昨年度よりさらに減り,私含め9名のみだった。

以下,公式情報ではなく私が見聞した内容をアウトプットしただけのものになるので,読まれる場合は間違いのある可能性も十分ふまえた上でお読みいただければ。

例年の内容も含め,特殊な部分について

・全員がIB(国際バカロレア)取得をする教育課程

・全寮制

・全寮制であるがゆえに,受験者は全国区で,広島県内からの進学は半数程度

・中学は1学年定員40名

(↑合否結果から逆算すると,このうち県内の合格者は20名前後,各性別にすると10名前後)

・高校は1学年定員60名だが,受け容れは『内部進学の生徒』『外国籍の生徒』『日本国籍の場合は海外での修学期間5年以上の生徒』のみであり,高校から入学するにはまず条件を満たすのが難しい

・開校6年目でようやく全学年が揃ったばかりであり,合格実績等はこれから。

入試について

・入試の1次選抜(適性検査)が11月24日で,この合格定員が80名

・入試の2次選抜(合宿)が12月25-27日で,この合格定員が40名

・1次選抜の変更点は集団面接が無くなったことだが,個人面接が2次選抜へ追加

・2次選抜は『共同生活の振り返り』が無くなったが,面接が追加

島について

歯科は無く,内科しかない。

ドクターヘリを利用できるようにしている。(まだそのような事態は起きていない。)

学校から港までは距離がある。

霧が濃いときは船が出ないこともままある。

その他の事情も聞いたものの,あまり表に出せない裏話的なかたちで述べられていたためここでの掲載は控える。

その他

昨年訪ねたときに強調されていたのが『ミスマッチを防ぎたい』ということだった。

ミスマッチがあった場合,その子自身も不幸であれば,マッチできるはずだった子の枠がひとつ潰れてしまうのも不幸で,誰も幸せにならないのは当然でもあり,これにはとても共感する。

今回の説明会では中学生の総数が現在108名とのことで,中学3年までの期間に12名の子たちが学校を去ったことが分かる。

この狭き門をくぐった中で,1割の子たちがこの学校を去った計算になる。

IB教育を受けたい子たちにとってはもってこいの環境ではあるのだけれど,全寮制の閉じた空間で6年間を過ごすこと,学校では共通テストの対策はしないという環境で高校生活を送ること,……こういったことは無視できない。

それから生きた英語についていけない子たちにとってはまさにミスマッチとなってしまうことは常に懸念事項になる。

この言い方はよくないかもしれないが,学校の建物・設備・先生方はとても魅力的であるがゆえに,そのキラキラしたプラスの雰囲気だけに誘われて入学し,実際に生活するとなるとそれだけではないのだと体感する子も居るだろうことは想像に難くない。

今年は現地の先生から『レポートの書けない生徒は難しい』『セルフマネジメントができない子は難しい』との声もいただき,タイヘン参考になった。

高校生徒の総数は現在252名とのことで,1学年60名としているものの,外部からの進学者は各学年1ケタ人とのこと。

単純計算すると,高校は1学年あたり(252-108)÷3=46名程度であることが分かる。

(もちろん学年ごとに偏りがあるだろうけれど。あくまで概算である。)

外国籍の子たちについては,メキシコ,ウガンダ,ガーナ,フィリピン,イタリア……といった例を聞いたのだけれど,私のメモが追い付いていない場合間違いのある可能性があるので注意。

写真

昨年だいぶ記事に載せたので↓を参照。

昨年たくさん撮ったので今年はあまり撮影しなかったが今年分↓。

完全夜型の塾長,眠い目をこすって早朝から竹原港へ。

昨年と同じ時刻のバス。

屋根も椅子もあったものの,濡れていて座れず。

雨が避けられただけで万々歳ではある。

雨の叡智学園は初かも。

よく見ると『島』と『広』が大きく傾いているな?

(昨年の写真を確認すると,昨年も傾いてました……。)

正門から徒歩で入る人がほとんどおらず,気付かれていないということだろうか。

雨の芝生。

雨の回廊。

今回は開放的な建物の負の側面も見られて良かった。

悪い部分を強調したい意図はなく,正も負もふまえた上でどう考えるか,を大切にしたい。

屋内は

概ね昨年見た通り。

どのホワイトボードにも大きなタイマーが設置されている。

授業も見学させていただいたが,かなり積極的に活用されているようだった。

ともあれ,現地でのみ聞けたであろう裏話のほか,今年は雨の日の様子を見ることができて良かった。

(まぁ,この日は火曜日であり通常授業が21:15まであったので一日がしんどくはあったが……。)