消費増税に見る思考力と判断力

消費増税に見る思考力と判断力

消費税が8%から10%へ増税される。

これにより,「駆け込み需要」あるいは「爆買い」なるものが取沙汰されている。

これについて考えてみたい。

消費税が増えると起こること

「税抜き価格の同じものが,税込みにすると高くなる」

これは間違いない事実だ。

だから,増税前に買い物をしていくことによりメリットがある。

これも間違いない。

だけど,

「後で買うより今買うほうが得だから,あれもこれも買っておこう」

この思考は間違っているだろう。

具体的に計算して判断しているか?

8%から10%へ増税されることにより,具体的にいくら変化するのか?

割合で言えば,もちろん税抜き価格の2%だ。

具体的な例を扱ってみよう。

「100円のものを購入するときに,支払う税金が2円増える。」

この程度ははっきり言って誤差の範囲だ。

むしろ普段のセールなどの値引きのタイミングに合わせて買うほうが合理的である。

「1000円のものを購入するときに,支払う税金が20円増える。」

これも前述の例と同じく誤差の範囲だ。

こちらもセールやキャンペーンに合わせて買うほうが合理的だ。

ついでにちょっと買っておく程度なら良いが,わざわざ買いに出るとなれば,ガソリン代や自身の時間やエネルギーの消費がわりに合わないことは間違いない。

「1万円のものを購入するときに,支払う税金が200円増える。」

200円となると,日用品や食料品を買うときには気にする金額であることは間違いない。

だけど,もとが10000円の商品に対する200円となれば,お店の決算期などに10%引き,5%引き,または500円引きなどの値引きサービスを狙って購入するほうが断然合理的である。

例えば「2万円のゲーム機を購入する」などのときも,増税後より400円安いことは明らかだが,「今ならソフト1本無料でお付けします!」などというサービスがあるとすれば,そういったサービスのタイミングで購入するほうがよりお得である。

だから,「値引きが全く期待できないものを,今のうちに買っておく」くらいのものになるだろう。

「10万円のものを購入するときに,支払う税金が2000円増える。」

2000円となるとようやく差が実感できるようになってくる。

だけど,10万円という金額については,駆け込みで買うには少々「値が張る」と感じるし,これについて「値が張る」と感じない人は,2000円程度は実感できない層だろう。

結論

「増税後よりも増税前のほうがお得」というのは間違いないが,「わざわざそこにリソースを割くほどのリターンがあるのか?」ということは,自分で思考して判断するべきだ。

消費税に関しては,専門的な知識や経験は必要なく,自分で計算できる範囲だ。

いま,思考を捨て,「自分で考える」よりも「周りが言っているから」「テレビで言われているからという理由で判断を下してしまう大人がたくさんいる。

子どもには「思考力をつけさせたい」「判断力をつけさせたい」と言うならば,まずは大人のほうが,その姿勢を見せていくほうが説得力があるだろう。

最後に,この記事は決して消費増税を肯定したり否定したりする主旨ではないし,消費増税が決定しているので,日常生活でどう思考してどう判断すべきかを論じたものであることを明らかにしておく。

また,「増税されても痛くもかゆくもない」などと言うつもりもないし,ただただお店に煽られて決断を下すのではなく,自分で思考してものごとを判断しようという主旨である。

余談だが,「増税前だしちょっと贅沢して5000円のランチを食べに行こう」と言われたら,即座に「100円の差である」ということを計算し,「増税前の騒がしい時期に行かず,むしろ増税直後の人が少ない時期に行ったほうが普段よりくつろげるのではないか」と思考し,「10月に入ってから行こう」と言うかもしれない。

都会ほど騒がしくないだろうから,お店の喧騒もそれほどではないかもしれないが…。

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