教育に関する内容,久しぶりでは。
どちらが大切か
これはあくまで私の論である。
結論から述べると,「概要の把握が最も大切だけれど,学びの段階では語句が足掛かりとして大きな役割を果たす」といった立場。
例えば「鎖国」という語句。
語句だけ知っていても語句だけ番長なのですよね。
大まかな内容は「江戸時代ごろ,日本が海外とのやり取りを断っていたこと」となるだろうか。
小学校の教科書では,この大まかな内容をふまえ,
「そうはいうもののどことやり取りを続けていたか」
「どのような背景からそうすることになったのか」
「日本国内にどのような影響があったか」
「なぜそれが終わったのか」
等々,さらなる学びがあるし,中学受験の知識としてもこれらは必須だ。
受験のワクを考えなくとも,ただ単に日本の歴史について知ってゆく楽しみもある。
ただ,そのような内容をバラバラに学習してもとっちらかってしまうため,「鎖国」というキーワードを足掛かりに,「この内容が鎖国と繋がっているんだな」と意識することで,さまざまな内容がひとつに結びついてゆきやすい。
そういった意味でも,「はじめは語句を覚えて足掛かりをつくる」といったスタートをしておけば,のちのち反復学習する際に肉付けや結びつけ,枝葉を広げてゆきやすいのだと考えている。
「語句」を覚えること自体は学ぶ過程で大切だが,そこで停止してしまっては,それは「語句だけ番長」ではないか…というのが私の立場である。
話はズレるが…。
クイズ番組等では「語句」を最重要視するような向きもあるし,マスメディアでは「語句」を切り取って揚げ足取りをするような場面もある。
私は,より大切なのは「概要」や「主旨」,「意図」なのになぁと,腑に落ちないなぁと感じることが多い。
情報を得るときには,記者や話者の主観的な切り取りの少ないものを選択したり,同じ情報を異なる立場から書かれているものを見比べ,得られた情報から概要を自身で判断してゆけるようになりたいものだ。