【国語】「実は意味を間違えている言葉」?

Posted on 2022年7月3日【国語】「実は意味を間違えている言葉」? はコメントを受け付けていません

6月上旬ごろ話題になっていた。

意味が複数ある言葉

「実は意味を間違えている言葉」というまとめがもてはやされていたのだけれど。

コミュニケーションをとる際には「伝わるか」「意思疎通できるか」といった面が重要なもので。

言葉の意味自体,時代の流れとともに変化してゆくもので。

私の見解としては,「間違えている」のではなく「新たな意味が加わっているので,場面により読み手・聞き手側が読み取り方を使い分けるもの」と考えている。

読み取るときには,常に考え得る可能性を洗い出しておくクセがある。

そう思っていた折に見かけたのが↓。

古くからの辞書的な意味と,一般に使われがちな意味とが併記されており,どちらも「間違い」とは断じない。

とはいえ,「間違いで無ければ何でもいい」ということでもない。

「どちらの意味もあるのだ」と認識しておくことが大切である。

「話し手・書き手」は「伝える側」として「なるべく誤解の生じないように配慮して伝える」といった意識が必要だ。

いずれにせよ,コミュニケーションにおいては,話者は聴者を尊重し,聴者は話者を尊重する,その姿勢がいちばん大切であろう。

もちろん,学びの場では「この書き方ではうまく伝わらない・適切でない」と指導する場面は多々ある。

これも「君は間違っている」というものが目的ではなく,学びの場であるがゆえに「どうすればよりよくなるか」というこれからの成長につなげてゆくのが目的だ。

ただ単に「この語は間違い」「この語は正しい」で思考停止するために行っていることではない。

まとめると,誤用かどうかは学びの場で自分なりに使い方を推敲してゆけばよい。

伝える側である場合は伝えられる側へ寄り添い,伝えられる側である場合は伝える側へ寄り添う,相互に寄り添う姿勢が大切である。