【国語】広大附属福山中の国語の出題2018

Posted on 2023年1月31日【国語】広大附属福山中の国語の出題2018 はコメントを受け付けていません

当分サボっていたシリーズ。読んだ本的な。

広大附属福山中の国語

著作権の関係で,入試問題集を購入しても問題を確認できないもの。

「ともや塾」にそろえられている本を紹介。

今回は2018年度入試に出題されたもの。

『質問する,問い返す』

副題は『主体的に学ぶということ』

著者は名古谷隆彦氏。

タイトルが何を言わんするか,ピンとこないかもしれないが,副題の『主体的に学ぶということ』がテーマである。

タイトルが『質問する,問い返す』となっているのは,『質問する』は事前に用意できるが,『問い返す』は質問の回答を読み取った上で新たな疑問をもったりする,主体的な理解をふまえた行為であるといったことだろう。

出題されたのはP.125-139の『道徳』に関する内容。

『教え込まれた道徳』『多様な価値観,時代の変化等をふまえ,問題の所在はどこにあるのか考察する道徳』に関する筆者の考察に関する部分が主なところ。

昨今の入試問題では,説明文でも『概念』『心理』といったかたちのないものを扱うものが多く,抽象的なことについて普段から考察しているのかとか,表面的な学習にとどまらず突き詰めて考えてきたのかとか,そういったことを伝えたいのだろうと,学校の意図が伝わってくる部分からの抜粋である。

この書籍は,抜粋された部分以外にも学びが多く,一冊まるまる『読む』と見識が深まること間違いなしの一冊である。

引用してこの場で述べたい部分はたくさんあるものの,前後の脈絡なしにピックアップすると意図がうまく伝わらない可能性が高いため,控える。

日常でもよく使われる『いい子』という表現,『管理者の立場から見て管理しやすい子』を指しているよなぁと私も常日頃思っていたもの。

これについて,子どもに対して警鐘を鳴らすとまでいかないものの,そういったものごとの見方が提唱されている。

このような共感できる話題もいくつか出ており,新たな知見もたくさん得られて良かった。

過去問に取り組むか否かを問わず,そして子どもたちだけでなく,保護者様方にもオススメしたい本である。

『学校の求める生徒像が見えてくる』という意でも推したい。