例年通りの時期に出ました。
以下,公式情報ではなく,ともや塾の2次的な情報であるので,誤りのある可能性があります。
数値などについては公式情報を確認していただきますよう,よろしくお願いいたします。
公式入試結果
学校ホームページの「入試情報」→「入試に関する情報公開」の項から。
今年度からpdfデータにまとめられる形になったよう。
人数
男女別定員の入試であるので,男女別でお話を進める。
このブログでは,倍率=受検者(志願者ー欠席者)/合格者(合格者+繰り上げ候補からの合格者)とする。
↓の青色が男子,赤色が女子の倍率の推移。
男子は4人に1人,女子は3.6人に1人程度が合格している計算。
とはいえ,出願するくらいには実力のある子たちの中での話になるけれど。
科目別の点数など
↓科目別,合格者平均点を百分率にしたもの。
・理科社会
特徴的なのは理科社会で,合格者平均点の得点率が94-95%程度。
「習ったときはできたのに…」が致命的になるくらいには,抜かりなく復習できておれば易しい出題だった。
理科社会をおろそかにせず反復学習しているかは大きいなぁと感じた。
・国語
国語は設問が易しい代わりに文章自体は難しめ。
難しめといっても,幼い子が読むような本ではなく,明らかに大人向けの文章であるという意での難しめ。
具体的に述べると「環境倫理」に関する文章であったが,日常的に「倫理」という概念をしっかり身に付けて日常使いできるような小学生はマイノリティなのでは…という程度。
また,以前述べた通り,ひっかかるであろう問題でのひっかかりが多かったのだろう,合格者平均点は例年よりやや低めである。
…とはいえ得点率は83-84%といったところだけれど。
・算数
算数は前年と同じく合格者平均点の得点率は70-71%程度。
しかし…。
↓は合格者最高点,合格者平均点,合格者最低点。
この通り,合格者最高点は前年より上がり,合格者最低点は前年より下がっている。
これは,前年は出題の緩急がハッキリしていたため,解ける問題と解けない問題の差が少なかったことが予想される。
これに対し,今年は全体的に取れた子と,全体的に取れなかった子の差が大きかったよう。
以前も述べたけれど,今年の算数の問題については,全体としては良問だったのだけれど,ちょっと首をかしげる出題があった。
算数は,理科社会の単発問題とちがい,「解きにかかった時間」が「他の問題を解きにかかる時間」に大きく影響する。
そのため,今後の出題については,よりていねいな出題を心掛けてほしいなと勝手に思っている。
済んだことは仕方がないのだけれど,子どもたち自身も多くの時間をかけて臨んでいるため,私もつい感情が入ってしまう。
・全体
合格者平均点の4科目合計は118.2点。
これは過去8年間のどの年よりも高い。
理科社会が易しかったことがそのまま影響しているのだろう。
男子の合格点がこの点数をやや下回るくらい,女子の合格点がこれを5-6点下回るくらいだったのではないかなぁと推測している。
大問の配点は発表されているが,公式解答や小問の配点は発表はされていないため,ブレがあるとすれば塾ごとの解答や採点基準の違い,それから内申点だろう。
(追記)繰り上げまで含めれば,男子は115前後,女子は110前後がボーダーかなぁと考えています。
(より正確な情報は,データの揃っている大手の塾で尋ねたほうが良いと思いますが。)
このブログでは何度も書いている気がするけれど,「失点」の視点から考えれば,男子は25点前後に対し,女子は30点前後,猶予があることとなる。
結果均等と機会均等の両立の難しさについて学べる試験である。