『円周率って何ですか?』←円周率を知っているつもりの子どもに私が聞きそうな問い。
円周率がSNSで話題に
娘「ねぇパパ」
俺「なに?」
娘「円周率って割りきれないんでしょう?」
俺「そうだね」
娘「なんで?」
俺「……え?」
娘「なんで?」
俺「……(突然汗が吹き出す)」
この話題自体も面白かったし,これに対する周囲の人たちの反応も面白かった。
私の場合は『割りきれない』が何を指しているのかを探りにいくだろう。
子どもの使う『割りきれない』という言葉,まず意味が一意に定まらない。
これは『割り切れない』に限ったことでなく,自分の考えていることを適切な語彙でアウトプットすることが難しいからだ。
だから,その意図を探りにいくところから出発することになる。
『整数にならない』
『小数点以下のケタが多くなる(3ケタくらいから多くてムリと考える子もいる)』
『無限小数になる(子どもの語彙にすれば『一生続く』)』
『無理数になる(子どもの語彙にすれば『繰り返しもしないし一生続く』)』
……ざっくり思い当たるのはこのような意図か。
これのいずれであるのかを子どもの調子を伺いながら問答してゆくこととなろう。
これ以外のものであれば子どもから言葉を取り出さねばならなくなるからタイヘンだ。
いずれにせよ,誠実に回答するならば高校数学以上の知識を用いた説明になろうが,子どもがどのレベルまで関心があるのかによって話の深度も調整せねばならない。
(説明自身よりも,関心が無い子たちへ指導することのほうがよっぽど難しい。)
ちなみに
娘は円周率を20桁くらい覚えてて、それが循環しないことも知ってるので、必要とされてるのは無理数性の説明ですね。
実態は↑のようなので,かなり関心をもった問いであることが伺え,誠実な回答が求められているよう。
↑反響があったのでコラムまで書いておられるようで。関心のある方はぜひ。
コラムの中でも触れられているが,論点をそらしたとある回答に対して賞賛が集まっていたのも印象的だった。
話がそらされていることに気付いていない人が多く,『多数派が正義!』の場の怖さを感じるなど。