対話授業が好きだ
対話授業といっても,生徒どうしがグループを組んで対話する授業ではない。
講師である私が,生徒と対話する授業だ。
対話授業の素晴らしさは,何より
「子どもたちが何に疑問を持っているのか?」
「子どもたちはどこが腑に落ちないのか?」
「私の使っている表現は子どもたちに通じる表現なのか?」
がダイレクトに分かり,私自身学ぶことが多いところだ。
子どもたちの間で流行っていることがわかれば,授業の中でその流行りを取り入れて指導することもできる。
また,対話することにより,子どもたちも積極的に授業に参加しやすくなる点も良い。
パッチ・アダムスのように
「パッチ・アダムス」は,実在の医師で,その伝記が映画化までされている。
彼の根底にあるのは「愛とユーモア」だ。
私は医師ではないし,「笑い」を医療に活かすなどということをしようというわけではない。
だが,「笑い」を教育に活かすことはたいへん意義があることだと考えている。
(授業中に「笑い」が止まらなくなってしまった子もいたが,その子も無事広福に合格したのもなつかしい。)
興味を持ってもらうこと
「教育」の場で,指導者がまずやるべきことは「興味を持ってもらうこと」だ。
これを怠ると,いくら講義内容がよくても,いくら保護者受けの良い授業ができても,子どもたちには響かない。
だからこそ,「興味を持ってもらう手段」として「ユーモア」はとても大切だと思っている。
また,今まで卒業していった子どもたちから聞いて嬉しかった言葉に,以下のようなものがある。
「学校より家より塾のほうが楽しい」
この言葉は何よりも嬉しいものだ。
ただ大学生のアルバイトとのおしゃべりが楽しいとか,そういったことではない。
「授業の内容が楽しい」と言ってくれるのだ。
「家より」という部分はちょっと申し訳ないが,受験が終わるまでなので許していただきたい。
勉強が好きになること
興味を持つことができると,自分で目標立てて学習することに,意義ができる。
「ユーモア」があれば,「勉強=イヤなもの」というレッテルも薄れていくもの。
もちろん,どうしてもツライこともある。
だけど,「どうせやらなければならないことなら,どうやったら楽しく取り組めるか?」という発想があれば,楽しく学習することもできる。
とある高校3年生の生徒が次のようなことを言っていた。
「センター国語の練習やるのイヤだったけど,友達と同じ時間にやって,終わったら点数を見せ合う。そうすると楽しみながらやれた」
これは「ユーモア」というほどのものではないかもしれないが,「どうすれば楽しんでやれるか?」を実践しているといえる。
やはり,ただただ「苦労して学習する」といった考えは前時代的だし,達成感よりも「楽しむこと」が大切だ。