鬱にならぬよう。
間違いこそ宝
書こうと思っても,教育界ではあまりにありふれた表現であるため躊躇すること多し。
が,私が授業で何度も繰り返していることでもあるし,書いておこう。
今年度は各科目の授業はじめに「おさらい」として復習内容の確認をしている。
目的は,「『覚えている』『理解している』『自分のものにできている』と思い込んでいるものについて,ホントにそうか?」と確認する機会を与えること。
そのときに,「できても」「できなくても」どちらでも良いとしている。
この「おさらい」については,「なるべく嫌悪感を持ってほしくない」ことと,あくまで「自己認識」の機会とすることを主目的としているため,点数についてはさほど言及すべきではないと考えている。
とはいえ,周囲の子たちがどのくらいできているのかは参考程度に皆で共有する。
その上で,
「今は点数はどうでもよくて,自分が間違えたところこそが,自分にとって大切なところである」
「どのような間違いだったのか」
「どうしたら成長につながるのか」
「次の学習ではどのような意識で学習するのか」
そういったことを考える機会にしてもらっている。
これについては,単なる単元学習や目先のことだけでなく,「学び方を学ぶ」ということを常に意識してほしいと考えているため。
先日,卒業生が来てくれたときに,男子3人衆にしても女子3人衆にしても,共通して言ってくれたことを思い出す。
「小6のときがいちばん勉強したよね。」
「でも,塾が楽しかった。」
中学受験自体は単なる通過点である。
が,中学受験の勉強,この経験自体が将来に活かされているんだぁと,改めて認識できてタイヘン嬉しかった。
教育に携わる立場として,こういったできごとが私にとっての宝である。
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