【国語】広大附属福山中入試2023の漢字

Posted on 2023年2月5日【国語】広大附属福山中入試2023の漢字 はコメントを受け付けていません

まだホットなので。

広大附属福山中入試2023の漢字

『○○が出ました!』と述べても仕方ないので分析を。

まずはともや塾の宣伝的なことを。(自分で宣伝するしかないので。)

2023年度入試に関しては,すべて昨年度私が自作した『5~6年の学習漢字プリント』の中にあった

『漢字が』という意でなく『熟語が』『使い方が』の意で

↓当該プリントの一部。

瞬間芸でなく『身に付ける』という学習をしてくれておれば,難無く解答してくれただろう。

瞬間芸的な学習になってしまっている場合,トップ校の水準に届かせるのには周囲の大人は難義することと思う。

(まぁ,今年の出題は特別な対策の必要なものではなかったため,底上げについては考慮しなくても差はつかなかった年だっただろう。結果論だけれど。私は結果論ばかりふりかざす講師は信用できないと考えている。実績はあくまで参考のひとつ。)

さて,分析である。

出題されたのは4問。

2009年から一貫して4問である。

稀に読み取りが出題されることもあるが,例年通り2023年もすべて書き取りである。

出題される内容は『小学学習漢字』の範囲内であり,読み方に関しても特殊読みは出題せず,『小学校で学習する読み』で出題される。

『小学校で学習する読み』とは何か。

漢字辞典を見れば分かるが,各漢字について『小』『中』『高』等マークが付いていたりするのだが,これが読み方を学習する時期を表している。

たとえば『欲』という漢字は小学校では『ほ(しい)』という読みは習わず『よく』という読みのみを習う。

ゆえに,『よく』としての出題はされるが,『ほ(しい)』としての出題はないという意。

これはもちろん一例であり,『欲』について語るのが本旨ではない。

また,学校側が明言しているわけでもないため,今後範囲を逸脱する可能性も十分ある

他校では『小学学習漢字』であれば『小学校で学習する読み』など考慮せずに出題されるため,ここが他校との大きな違いのひとつでもある。

2023年入試は5年生の学習漢字から出題されたが,どちらかというと『語彙力』『字義』を問うものも少なくない。

たとえば『シンケツを注ぐ』が出題されたことがあるが,これは『漢字力を問う』というより『語彙力を問う』『字義を問う』といったものにあたるだろう。

まとめると以下。

・出題は4問。(10年以上続いている。)

・書き取りがほとんど。(稀に読み取りが出題される。)

・小学学習漢字の範囲内。(読み方まで範囲内。)

・文脈から同音異義語を判断したり,字義からその場で考えたりする出題も少なくない。

・上記はすべて過去問の分析であり,今後の保証ではない。

・ともや塾は,こういった分析を4科目のあらゆる分野について常に行っております。(宣伝)

仮に今後出題形式が変更された場合,こちらも自作のスタイルを変えて臨機応変に対応することになるだろう。

また,小学学習漢字の範囲内とはいえ無限といっても差し支えないほどの熟語が存在し,かつ熟語の一部のみを出題することも可能であるため,わざわざ出題形式を変更する必要もないだろう……。

このブログに分析を載せると学校側も対処してゆくことが想定されるため,あまり多くは載せない。

一度分析しただけで何年もそれに頼り続ける講師,それから私の受け売りだけを表面的になぞる講師も存在することは私も認知しているが,ご自身で分析することをやめないで欲しいなと願う。

毎年毎年分析し,そして自ずから戦略を立てることが講師にも望まれるところだ。

『分析』など偉そうな表現をしているが,私自身が常に分析を指向する性格であるようで,『なぜ当たり前のことに周りは気付かないのだろうか……』と思っていたもの。

これが『分析』にあたるのだというのは他者と比較することにより気付いた。

そのため客観的には『分析』という表現を用いたほうが適切であろうと云う意識で使用。