ディストピアかな?
リストバンド型端末で「集中度」をリアルタイム把握
「聞いてるふり」は通じない? 集中しない生徒をリアルタイムで把握 教員からは期待、「管理強化」に懸念も
個人的に気になったのは以下。
「真面目に取り組んでいるように見えるのに、集中度が低い生徒もいて驚いた。」
見た目の姿勢を重視して評価している教育現場の実態がよく分かる一言である。
グラフは保存され、授業後に見返すこともできる。
保存されるということは,教員のリテラシーにより外部流出する機会があり得るという懸念があるなぁ。
教育委員会は「生徒の評価には使わない」
当たり前のことなのだけれど,教員本人は参照していないつもりでも,無意識下で評価に使ってしまうことは十分考えられる。
『役立てられる』という意味ではとても期待のもてる進歩である。
一方,『数値化する』ということは教員が『脈拍の数値を高めること』ばかりに気をとられ,本来の目的を見失ってしまうことも考えられる。
これはかつて1960年代に行われていた『一斉学力調査』において,教員による不正が横行した歴史を辿れば容易に想像がつく。
全国学力テスト 行き過ぎた事前対策 トップクラス石川県で何が
↑2022年にも『全国学力テスト』が話題になった。
私は社会全体としてこれを使いこなすには,使う側のリテラシーを整えるのにムリがあるのではないかなぁという立場。
教育において,数値はあくまで参考のひとつであり客観的な指標として大いに役立つものである。
その反面,数値に執着しすぎると小手先のテクニックばかりに終始することになりかねず,ともすれば他者からは見えない部分で不正の温床になりかねない。
(おや?学歴界隈や高IQ界隈でもよく見られる話題ですね……。)
今後の続報を待つ。
余談
ウェアラブル端末で生徒管理といえば,広島県内の叡智学園で話題になったことがありましたね。
↓はずいぶん前の新聞記事。web版は既に削除されていたため,画像として拾えたものを抜粋。
ネット上の無関係な傍観者からは批判が相次いでいたが,実際に志望校として考えている人の意見が見られず,どのようなメリットデメリットが想定されていたのか,議論を見てみたかったものである。