【社会】小学生が桃鉄ゲーム監督の前でガチプレゼン

Posted on 2024年5月14日【社会】小学生が桃鉄ゲーム監督の前でガチプレゼン はコメントを受け付けていません

2月の記事を今ごろ紹介。

小学生が桃鉄ゲーム監督の前でガチプレゼン

「桃鉄に枚方市を追加してください」 桃鉄ゲーム監督の前でガチプレゼン 大阪・枚方市小倉小学校の6年生

↑元記事。

正直,記事の内容が良すぎて全て読んでいただきたいところなのだけれど,いくつか抜粋。

 国民的ゲームソフト「桃太郎電鉄」、通称「桃鉄」。目的地の駅を目指して日本各地を巡りながら地域の特産や名物の「物件」を購入して収益を上げ、総資産が勝敗を決するボードゲームだ。88年の第1作発売からおよそ35年が経ち、2023年11月には最新作「桃太郎電鉄ワールド」が発売された。

 コナミは23年、この桃鉄を学校教育機関向けに無償で提供する取り組み(「桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~」)を開始した。この教育版桃鉄をいち早く導入した大阪・枚方市立小倉小学校の6年生が2月7日、桃鉄制作者らを迎えてプレゼン発表会を行った。

 プレゼンが終わり、桃鉄制作者からの講評は厳しいものだった。最初に「子ども扱いしない」と明言した、「桃太郎電鉄ワールド」監督/ゲームデザインの桝田省治(ますだ・しょうじ)さんだ。

 「まず枚方に対して調べ方が足りない。どういう条件がクリアしないと入らないかということも調べられていない。なぜ選ばれて、選ばれていないかを言及している人がいません。なぜ近いまちが入っていて、枚方が入っていないか。実際の現実というのはライバルがいます。比べられます。それを押しのけた人が、自分の提案が採用されたり、されなかったりします」

 「調べること、考えること、提案すること」には、時間はかかっても、お金はかからない。「採用されてから商品にするには、たくさんの人が関わってお金がかかるけれど、それまでの段階は、時間と根気、あるいは違う情報ソースを持っている友達さえいればタダです」

 各班が提案した物件の多くが重複していたことを指摘し、「8割の人が同じことを言いました。これは採用されない。なぜなら、みんなと視点が同じだから」と語った。

 また、ショッピングモールなどの短命な施設を挙げたことについて、「桃鉄の物件は、30年経っても8割は変わっていない。ということは、10年、20年持つ物件しか選んでいない。10年経っても今と同じようにありますか、というのを検討してください。点だけじゃなくて時間軸や面で考えた方がいい」と述べた。

 プレゼンについて、「より掘り下げた部分を伝えてくれた人がいて、それが印象的でした。他の人より前に出ていこうとするなら、他の人と同じことをしていたらダメ。他の人が何をしているのかを見て、自分なりの色を出していくことを考えてほしい」と述べた。

 ゲーム制作者になるためのヒントにも言及した。「ゲームしかやっていない人は、正直に言うと、実際にはあまり使えないことが多いです。いろんなことに興味を持ってください。全然関係ないなと思っていることが、ゲーム制作に役に立つことがあります。ゲーム業界外の人と話していて、こんなのがあるんだと面白いと思うことが結構ある。なので、いろんなことに興味を持つことがゲーム制作につながっていく」

 「悔しすぎたのでもう一回チャレンジしたい」

 「考えるのはタダだから、もっと頑張って大人の人でも納得ができるようなプレゼンをしてみたい」

 「次はもっと詳しく、なぜそうなのかとかを調べてより説得力を上げたい」

 「もっと調べて何回も提案して成功できればいい」

 この悔しさこそが、次への成長のバネになる。

教育現場では『子どもだから甘くしてあげよう』『優先的に扱ってあげよう』とする場が多々見受けられる中,『子ども扱いしない』と明言した通り厳しい現実を,きちんと理由付けした上で見せており,また『再起』を促す様子がとても良かった。

実際のプレゼン内容や商品ではなく,『子ども』などの提案者の属性を見せて情を誘う商法を見かけることは実際の生活でもある。

子どもを矢面に立たせた募金活動などにもそれは見られる。

私はこれらについて『卑劣で姑息なやり口だな』『正々堂々本質を訴えてほしい』と白けた目で見てしまうこともままあるもの。(もちろん毎度ではない。)

このたびの記事ではプレゼンをしっかり受け止めた上で,アドバイスを添えながら返しているところにとても好感が持てた。

余談

『桃太郎電鉄』。

私はパーティーゲームをほとんど遊ばないためプレイしていないが……。

同世代の友人たちからは『桃鉄でやったから知ってる!』『地理の学習にとても役に立った!』と聞くことがちょくちょくある。

地理の学習にはとても役立つゲームタイトルであるよう。

↓昨年は教育版が出たことも話題になった。