【本】怪談
パトリック・ラフカディオ・ハーン。
怪談

これも,旅行の移動中に読み終えたもの。
新幹線や飛行機の旅は,待ち時間が多くて読書時間を取れるのも楽しみのひとつ。
さて。
著者はラフカディオ・ハーン氏(小泉八雲)。
訳者は円城塔氏。
怪談やホラーについて,私は関心が薄い。
土着の信仰や文化を学ぶといった意図がないと自発的に触れることは稀。
その私がなぜ今回この書籍を手に取ったのか。
それにはまず,ラフカディオ・ハーンについて前提共有が必要か。
ラフカディオ・ハーンは,ギリシャに生まれ,明治時代に日本に移り住み,欧米人の視点から日本の怪談などを執筆したことで有名。
本書は,それをなるべく意訳せず直訳したことにより,ラフカディオ・ハーンが表現したことをなるべく修正せずに日本語訳されていることが特徴。
その,『欧米人から視た日本文化を,欧米人が欧米人向けに書いたもの。それを,なるべく意訳せず日本語に直訳したもの』といったところに関心をもち,手に取って読むことに。
話は日本昔話でもよく知られる『ミミ・ナシ・ホーイチ』から始まる。
原文でカタコトのように書いてあるものごとがカタカナで書いてあったり,『キジン(ゴブリン)』といった表現をはじめ,『サムライはロングソードを引き抜き』など,丁寧に意訳されておれば読むことができないであろう直訳がたくさんちりばめられており,これが面白い。
日本語でありながら,ラフカディオ・ハーン視点の表現に触れられるのがこの本の醍醐味か。
もちろん,原著を読めばもっとその視点に立てるのだろうけれど,日本語話者として気軽に読めるのが本書の利点。
余談。

『耳なし芳一堂』。
ちょうど2024年10月の山口ドライブで訪ねていた。
赤間関(あかまがせき)といった地理的な内容ともども,より楽しむことができる。

『八雲庵』。
こちらは2019年6月に松江を訪ねたときのもの。
そういえば,ラフカディオ・ハーンゆかりの建物は訪ねそびれていたなぁ。

『JAPAN / LAFCADIO HEARN』。
こちらは2019年11月に古代出雲歴史博物館を訪ねたときのもの。
↓オサレな顔はめパネルで撮影できるぞ^^

(こういったセンスのパネルが大好き。)




