たけはら美術館

Posted on 2020年3月23日たけはら美術館 はコメントを受け付けていません

3月22日(日)閉館…の知らせを受け,最終日に初めて訪れた。

海沿いドライブ

ブログでしつこく書いている気もするけれど,しまなみ海道付近の多島海はホントに美しい。

瀬戸内海を前に生活ができることのありがたみを感じる。

やや遠回りにはなるものの,竹原まで海沿いを。

竹原付近からは,「うさぎ島」として有名な「大久野島」もよく見える。

今井政之 作品展

陶芸家,今井政之氏の作品展が行われていた。

氏は2018年,まさに平成最後の授与式で文化勲章を授与されている。

私は今まで陶芸の世界にほとんど興味を持ってこなかった。

しかし,苔泥彩や面象嵌など独自の技法でつくられた陶器は,私の目には新しくうつり,楽しめる内容だった。

池田勇人コレクション

元内閣総理大臣の故・池田勇人氏のコレクションも展示されていた。

コレクションを見て楽しんだこともさることながら,池田氏が竹原出身であることを初めて知った。

調べれば分かることと言われればそれまでだが,深く知る良い機会になった。

昨年「平家物語歴史館」が閉館したり,今年「おのみち文学の館(志賀直哉旧居など)」が閉館したり,文化に関わるものが次々に閉館している。

どれも「生活必需品ではない」といえばそれまでなのだけれど,「世の中が教養を学ぶゆとりが無くなってきているのかな…」と感じるできごとだ。

昨年,Twitterで以下のTweetが話題になったのも記憶に新しい。

また転職して年収が1.5倍以上増えたんだけど、何に使う金が一番増えたかというと、本なんですよ。金のことを気にせず本が買えるというのは本当にデカい。とにかく本屋に行く回数がもの凄く増えた。

本が売れないのは給料が上がらないからだと思った。

今より給料安い時は、本屋は行かなかった。

特に子育て世帯には,日用品を買うのにも熟考している方は多いことと思う。

美術館や博物館など,教養を得るところにお金を落とす…ということの心理的なハードルはやや上がっているのではないかと感じる。

逆に「新たな文化がたくさん花開き,ひとつひとつの文化を堪能する時間がなくなってきているだけ」という状況なのであれば救いはあるのだけれど。