3月22日(日)閉館…の知らせを受け,最終日に初めて訪れた。
海沿いドライブ
ブログでしつこく書いている気もするけれど,しまなみ海道付近の多島海はホントに美しい。
瀬戸内海を前に生活ができることのありがたみを感じる。
やや遠回りにはなるものの,竹原まで海沿いを。
竹原付近からは,「うさぎ島」として有名な「大久野島」もよく見える。
今井政之 作品展
陶芸家,今井政之氏の作品展が行われていた。
氏は2018年,まさに平成最後の授与式で文化勲章を授与されている。
私は今まで陶芸の世界にほとんど興味を持ってこなかった。
しかし,苔泥彩や面象嵌など独自の技法でつくられた陶器は,私の目には新しくうつり,楽しめる内容だった。
池田勇人コレクション
元内閣総理大臣の故・池田勇人氏のコレクションも展示されていた。
コレクションを見て楽しんだこともさることながら,池田氏が竹原出身であることを初めて知った。
調べれば分かることと言われればそれまでだが,深く知る良い機会になった。
昨年「平家物語歴史館」が閉館したり,今年「おのみち文学の館(志賀直哉旧居など)」が閉館したり,文化に関わるものが次々に閉館している。
どれも「生活必需品ではない」といえばそれまでなのだけれど,「世の中が教養を学ぶゆとりが無くなってきているのかな…」と感じるできごとだ。
昨年,Twitterで以下のTweetが話題になったのも記憶に新しい。
また転職して年収が1.5倍以上増えたんだけど、何に使う金が一番増えたかというと、本なんですよ。金のことを気にせず本が買えるというのは本当にデカい。とにかく本屋に行く回数がもの凄く増えた。
本が売れないのは給料が上がらないからだと思った。
今より給料安い時は、本屋は行かなかった。
特に子育て世帯には,日用品を買うのにも熟考している方は多いことと思う。
美術館や博物館など,教養を得るところにお金を落とす…ということの心理的なハードルはやや上がっているのではないかと感じる。
逆に「新たな文化がたくさん花開き,ひとつひとつの文化を堪能する時間がなくなってきているだけ」という状況なのであれば救いはあるのだけれど。