イソジン騒動に学ぶ

Posted on 2020年8月10日イソジン騒動に学ぶ はコメントを受け付けていません

さて,いろいろな意見が出ているが,「関係あることと関係ないこと」を正しく分離しながら「自分で考察すること」が推奨されるのは確か。

イソジン騒動

ご存じとは思うが,ことの経緯を…。

大阪府知事吉村氏が「うがいでコロナがある意味減っていく」としてイソジンを勧めた。

その後,本人が「予防薬でも治療薬でもない」と手のひらを返した。

これにより,「イソジンの転売」「イソジンの品薄」などが巻き起こった。

影響の大きい公人がこのような発言をしたことについて,いろいろな意見が噴出しているというもの。

イソジンによるメリット…?

「唾液PCR検査の陰性化」を期待できる。

…。

…これむしろ感染拡大を招いていくのだって思わないのかなぁ。

「陰性」という言葉尻だけに囚われている方があまりに多いように感じるのだけれど…。

「陰性」=「感染していない」…というわけではないのですよね。

恐ろしいのは以下の流れ。

PCR検査前にイソジンを利用する。

「感染している人」の口内から(短期的には)ウイルスがいなくなる。

結果,感染しているにも関わらずPCR検査で陰性判定が出やすくなる

「唾液PCR検査の陰性化」には成功するし,実際の感染者数に関わらず,「検査結果のデータ上は感染者数が減ったように見える」

また,「感染しているのに陰性判定」という免罪符が得られたことにより,感染者が大手を振って街中を闊歩することが考えられる。

その他,会社から「PCR検査前にイソジンうがいをして陰性が出やすくするように」など指示される可能性も。

何にせよ,「感染者が減る」のではなく,あくまで「唾液中のウイルスが減る」のだということ。

常時うがいし続ける前提であれば効果はあるが,全くもって非現実的であるので,お話にならないことは確か。

…うーん,先日リモート懇親会でお話しさせていただいた方々の中には,この流れには気づいている方が多かったのだけれど,TVの報道番組などのマスコミに扇動される層はどうなのだろうか…。

ホント,釈然としないし,影響力の低い人間がこのようなことを考えたところで仕方がないのだよなぁ…と,社会認識をすればするほどストレスになるものだ。

イソジンによるデメリット

「唾液中のコロナ」を殺しても,すでにその奥に侵入済のコロナには無意味で,感染者の「唾液PRC検査の陰性」判定を出やすくするだけ。

コロナウイルスどころか,人の味方をしてくれる常在菌も殺す。

水うがいだと風邪感染の確率が4割減るものが,イソジンうがいだと減少しない。→コロナにも同様のことが起こる可能性。

日用品不足,医療品不足

コロナ禍のはじまりも,トイレットペーパー不足になったりし,「オイルショックから何も学んでいない…」と残念に思ったものだけれど…。

足りなくなってからわめいてもどうしようもないから,仕方ないといえば仕方ない部分もあるのだけれど,それにしても盲目的に扇動される方々が多数いることは残念でならない。

後遺症や慢性症状など,加味する要素はたくさんあるし,未知の部分が多いから正しく怖れるべきなのだけれど。

いちばん恐ろしいのは,こういったことを考えもせず,盲目的にイメージだけの情報を信じ,人を責めて追い込んでゆく人たちの行動だろう。

マスコミが煽るときは煽りすぎるし,報道しない自由を行使するときは好き勝手に行使するし,正しい情報を得るためには,能動的に情報を得るのがいちばんなのだよなぁ…。

「いろいろな案が出る」,それ自体はとても大切なことだ。

が,今回はネガティブな予測が可能だったので,言及させていただいた。