「わからないこと」との付き合い方

Posted on 2019年12月4日「わからないこと」との付き合い方 はコメントを受け付けていません

塾の宣伝を見ると,「わからせます」とか「わかるまで補習します」とか,そういった文句をよく見かける。

これを見ていると,「わからないこと」が悪いように見える。

「わからないこと」は悪いのだろうか?

「わからないこと」によるデメリット

スッキリしない。

問題の答えが書けない。

点数が取れない。

「わからないこと」によるメリット

わからないことと向き合い,自分で「考える」という行為を行うことにより,思考力を鍛えられる

自分で「思い出そうとする」という行為を行うことにより,記憶力を鍛えられる

「思い返す」機会が増えることにより,自然に繰り返し学習が行える。

「興味をもつきっかけになる」。

まとめ

テストのときに「わからない」で時間が経過してしまうと,「点数につながらない」というデメリットがある。

しかし,学習過程においては,「なぜ?」という「わからない」状態から興味関心がスタートする。

ゆえに,「わからないこと」こそ学習のきっかけであるし,「わからない状態」こそ,「考える訓練」「記憶を引っ張り出す訓練」として有用である。

よくないのは「わからないこと」ではなく,「わからないこと」を悪いと思うことだ。

実際には,「わからない」という言葉を受け取る側に,時間的な余裕が無いとか,感情的な余裕が無いとか,つい反射的に返してしまうとか,…そういったことが多い。

私も意識していなければ,ついそういったことを行ってしまうことはいまだにある。

だからこそ,私もこれからも注意していき,何事も子どもたちの「力を養う」という方向にもっていきたいものだ。