東進衛星予備校の某校長との雑談

Posted on 2019年11月9日東進衛星予備校の某校長との雑談 はコメントを受け付けていません

東進ハイスクールの林修先生は,今やTVへの露出も多く,日本で知らない人のほうが少ないのでは?というレベルで有名人となっている。

東進衛星予備校は,東進ハイスクールの部門のひとつで,映像配信授業とフランチャイズ方式で全国に約1000店舗も展開されている予備校だ。

福山市内だけでも6店舗もある。

それぞれの店舗に校長がいらっしゃる。

某校長との雑談

福山市周辺に数店舗あるとはいえ,イニシャルですら出すと特定されそうに見えるので,イニシャルすら控えさせていただく。

東進衛星予備校は,システム自体はその約1000店舗が同じであるため,「立地」と「校長の手腕」で差別化するしか無い。

運営上のきまり,母体へのロイヤリティなどに縛られる部分もあるから,現場で運営する校長は苦労が絶えないことだろう。

東進に限ったことではないが,今やフランチャイズ方式で母体が塾長から搾り取る…というスタイルの企業は多い。

(最近はコンビニ業界でセブンイレブンの店長と本部のトラブルが多いですねぇ…。)

私自身,アルバイトで高校数学の授業をしたところから集団授業の塾講師が始まったため,当初映像授業への抵抗は大きかった

だけど,今はそれぞれのメリットとデメリットを客観的に見ることができるようになった。

東進衛星予備校(高校)

映像授業のいちばんのメリットは,「自分のスケジュールに合わせて授業を受けられ,自分の始めたい時期に始められる」という点だろう。

ふつうの生の授業であれば,どうしても「すでにスケジュールが組まれている授業に,生徒側が合わせて通う」ということになる。

個別指導であったとしても,「授業時間のすり合わせ」はあらかじめしなければならないし,「振り替え」についてもすり合わせが必要だ。

だから,映像授業にはメリットも大いにあると考えている。

校長が東進の内容に精通している場合,最適な授業,最適なトレーニングを提案してくれるし,部活との両立もやりやすい。

特に学力上位層にとって「どんどん先に進めたい」といった場合には効果的だ。

早めに始めたい場合,中学生から「高校0年生」として登録することができる点も魅力だ。

これは, 東進側から見れば,「4年分の料金をいただける」「新年度の囲い込みを早いうちにできる」という利点もあるからであって,双方Win-Winであれば問題無いことであると考えている。

反面,もちろんデメリットもある。

東進側は取りっぱぐれがないように,先にすべて支払わせる方式だ。

入学金,担任指導費に加えて講座ごとに費用がかかり,途中辞めでの返金等が無い。

校長が合わなかった場合,質問対応のアルバイトの質が悪かった場合,講座が合わなかった場合,講座の内容が合わなかった場合,店舗が規模を縮小し始めた場合,諸般の事情で通えなくなった場合,…基本的に返金は無いと聞いている。

(気になる場合は,東進に直接聞いてみてください。)

ずっと通うのであれば問題は無いのだが,お試しの場合は「無料招待講習」などを利用してみたほうが良いだろう。

東進中学NET(中学)

東進衛星予備校の中学生版として,東進中学NETといったもある。

こちらは福山市内に4店舗。

学力上位層向けのコンテンツが揃っており,おもに「中高一貫校」の上位層であれば,利用を考えても良いと感じる。

中学1年生・2年生の2年間で中学内容をすべて終わらせる先取学習もあり,早めに学習を済ませたい科目がある場合には最適だといえる。

中学3年生になると,高校0年生として東進衛星予備校にシフトすることも可能だ。

反面,大学を見据えたカリキュラムになっているので,高校受験向けという感じではないし,「中学生がだまって映像授業やトレーニングに集中できるか?」という点をクリアできる子にしか勧められない。

思春期に入る子も多く,「やっぱりイヤだ」となった場合でも,料金は先払いとなっている点もデメリットだろう。

広大附属福山中の子にとって

東進の校長とお話をして…。

英語については学校の課題で充分であると考えている。

だけど,数学については「東進中学NET」で先取りしてしまうことも選択肢のひとつかもしれない。

数学については「数学特待制度」もあるし,一考の価値はある。

(その場合,学校の数学の時間は単なる復習,もしくは退屈な時間にしかならなくなるけれど,いずれにせよ高校生になると大半の子がそうなってしまうしなぁ…。)

ただ,始めるタイミングは調整できるのだし,もっと詳しく調べてからでも良いかなとも感じている。

自分の周りに「東進中学NET」を利用していた子がいないから様子が分からないし,いたとしても6年越しで結果を知ることになるので,なかなか実体験として勧めることが難しい。

(実際には,自分の周りの少数のデータより,全国の多数のデータから分析するほうが良いのだが,東進側の提供するデータはどうしても東進が良く見えるように提示されるものだから,受け入れづらいのが正直なところ。)

まとめ

映像授業や自分のペースでのトレーニングに対して,集中して取り組める子にとっては利用する価値のあるコンテンツである

総じて学力上位層向けに作られているので,「上位層である」と分かっている方は選択肢のひとつとして吟味するべき内容である

(特に,下位層に合わせた集団授業では退屈な時間が多くなってしまうといった子には,「どんどん進められる」というメリットは大きい)

反面,何か合わなくなったときに返金などは無いし,入学については慎重に話を進める必要がある。

校長の手腕,校舎の様子,運営などについては店舗ごとに大きく異なるため,しっかり吟味したほうが良い。

中学生には「東進中学NET」,中学3年生には「高校0年生として東進衛星予備校」がある。

私自身が東進の研修を受けたことも無い立場であるのであまり大きなことは言えないが,ちょっとお話させていただいて感じているのはこれくらいだ。

「責任をもって勧められるか?」と言われると,まだその域には達していないし,もし情報を求めている方がいらっしゃるならば,もっと調べてみても良いかなぁと思う。

メリット・デメリットについて詳しく知るには,「以前東進の内部にいたが,現在は関係がない」といった人に聞いてみるのがいちばんだろう。

塾自体は小学生対象であるが,やはり子どもの行く先は気になるもので…。

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