シリーズものっぽくしているのに,当分続きを投稿していなかった。
広大附属福山中の国語
著作権の関係で,入試問題集を購入しても問題を確認できないもの。
「問題を解く」だけでなく,「読むことにより自身の考え方に変化が得られる」ような,人生訓となるものも多い。
出題された書籍のうち,「ともや塾」にそろえられている書籍を紹介。
「おいしく、生きる。」(波)
単行本になっているのかいないのか分からないけれど,私の情報網では確認できていない。
そのため,新潮社の雑誌「波」で内容を読んだもの。
著者は料理研究家の「土井善晴」さん。
この入試問題を読んだとき,「めんどうくさいはいけません」といった旨が繰り返され,すぐ「めんどうくさい」と感じてしまう私にとってかなりグサッとくる内容であった。
「めんどうくさい」から,「どうすればめんどうな手順を解決し,かつより良い結果を得られるか…」といった発展があるものだと考えている私とは全く異なる感性である。
すなわち,私の場合は「めんどうくさい」があるからこそ,洗濯機,掃除機など便利な道具が発明されていったという考え方である。
また,入試で扱われる題材として抜粋された文章を読む中で,そういった話題の段落の最後に「お料理はいいですよ。」や「お料理をすればいいと思います。」の一文が唐突にはさまれるのも印象的だった。
「こういった考え方を持っている方もいらっしゃるのだなぁ」と勉強になるとともに,私自身が料理を苦手とする理由に納得した次第である。
さて,雑誌のほうであるが,「おいしく、生きる。」という連載の最終回,「続・塩おむすびをお伝えします」が元の文章であった。
正直,「土井善晴氏のことが好きな作成者が,最終回を記念に入試の題材にしたのでは…」と邪推してしまった。
(試験の題材や設問には,作成者の好みが繁栄されることがちょくちょくあるし,作成者自身が意識しているか無意識なのかは分からないけれど,可能性はありますよね…。)
この年の国語の合格者平均点は9割を超えており,広大附属福山中の国語としては,「標準~やや易しい」といったところであった。
以前入試直後に「雑感」で述べたとおりであったし,数値を見る前から正しい感触を持てていたので,自分の感覚にも自信を持てたかな。
余談だけれど…。
この文章は,2019年12月号の雑誌に掲載されたもの。
それが出題された入試は2020年2月3日。
以前から「広大附属福山中は問題を直前に作成しているな」という感触があったもの。
これがよくわかる文章であった。
やはり大都市圏の入試傾向とは事情が大きく異なるなぁと,そんなことを感じるひとつの物証ともなった。
これにより,時事問題については早めに作成/出版されている市販の問題集では範囲をカバーできないことも確信をもって言えるなぁと,そんなことを考えたりしている。