中学の学力といっても,広大附属福山中の子たちは,ほぼそのまま高校へ進学するので,高校の実力を見たほうが早いだろう。
偏差値
わかりやすい指標としてよく用いられるのは偏差値である。
ここに2020年度入試版の偏差値を掲載しておくが,基準により多少前後するし,学年によっても前後するので,参考程度にしてほしい。
広大附属福山中 偏差値68 全国順位 32位
広大附属福山高 偏差値75 全国順位 24位
ここまで書いておいてなんだが,正直「偏差値」を重視する風潮は個人的にはあまり好ましくないと思っている。
あくまで学校の実力の目安であると認識してほしい。
また,偏差値よりも大切なのは,学校の出口,つまり大学入試の実力であると考えている。
大学合格力
ダイヤモンド・セレクト編集部からは,毎年「大学合格力ランキング」なるものが発表されている。
「大学合格力」の測り方には正直疑問があるのだが,「分かりやすさ」が大きいのでよく話題にされている。
さて,2020年入試版が9月に発表されていたので,「広大附属福山高」に関する順位だけ見ていきたいと思う。
国公立大学合格力ランキング
2016年 28位
2017年 11位
2018年 12位
2019年 39位
見て分かる通り,学年により波があるものの,全国の高校と比べても遜色ない順位である。
だが,大切なのはこんな順位よりも実際の大学合格者数だろう。
実際の合格実績
学校のホームページには過去の合格実績が掲載されている。
学校により様式が異なるから比較しづらいといった点もあるが,進学する可能性のある学校の合格実績くらいは,眺めてみても良いのではないだろうか。
広大附属福山中高の場合は,「進路指導」の項から見ることができる。
大学入試の実績を見るときには,私立大学は一人の生徒が重複して様々な大学の合格を得ることができるのに対し,国公立大学は一人につき一つの合格であるから,数で見る場合には国公立大学の合格者数が目安になる。
(私立大学の合格者数の合計を公開している高校もあるが,はっきり言ってこの数字には何ら意味がない。)
過去10年間の実績を見れば,どの学年も,卒業生約200名のうち,現役での国立大学合格が100名前後,過年度生もあわせれば150名前後だ。
福山市内の公立高校では,国立大学の合格者数は,過年度生を含めても半分に満たない。
それを考えればずいぶん多い数だといえる。
国公立の医学部については,過年度生もあわせれば例年20名以上が合格している。
私が生徒だったころ,進路指導のときに「何で志望校に『東大』って書かんのん?」から話がスタートしたのも印象的だし,浪人しようがしまいが難関大学を目指そうという意識が大きい。