広大附属福山中 公式入試結果2023

Posted on 2023年4月13日広大附属福山中 公式入試結果2023 はコメントを受け付けていません

今年も例年通りの時期に出た。

以下,公式情報ではなく,ともや塾の2次的な情報であるので,誤りのある可能性があります。

数値などについてはこの記事を参照せず,公式情報を確認していただきますよう,よろしくお願いいたします。

公式入試結果

学校ホームページの「入試情報」→「入試に関する情報公開」の項から。

人数

男女別定員の入試であるので,男女別でお話を進める。

このブログでは,倍率=受検者(志願者ー欠席者)/合格者(合格者+繰り上げ候補からの合格者)とする。

↓の青色が男子,赤色が女子の倍率の推移。

2つのことが明白。

受検者が右肩下がりである

→少子化に伴い中等教育学校へ再編成の旨も頷ける。

→中学校の定員自体は若干増えるため,中学入試でのチャンスは増える。

男女の受検者数がほぼ同じ

→統計をとったわけではないが,周囲の点数状況を聞くに,やはり人数ほぼ同数でも女子の合格ラインが低かったよう。

→中等教育学校の入試システムが男女別か否か。合格ラインの際どい部分ではこれが今後の学年には影響がある。

科目別の点数など

↓科目別,合格者平均点を百分率にしたもの。

まずはじめに私の過去の分析のズレについて。

国語は昨年・一昨年よりは合格者平均点が上がり,理社は下がり,算数は予想つかず(たぶん昨年と同じくらいかな?),4科目の合計は結局例年通りになるのではないかという予想。

科目ごとの予想は概ね合っていたものの,4科目の合計は大きく外しましたね。

大手の塾に通う保護者様方から「(昨年度の)今年度の6年生は全体的に学力が低い」と聞いていたものが,そのまま当日の入試に反映されていたのだと実感するかたちになった。

学力的なものは謙遜して述べられることが多いため話半分で受け取っていたのだが,言葉通りだったということだろう。

これは個人の話ではなく学年全体の話であり,また貶めるための言ではなく分析結果を淡々と述べたに過ぎないもので,変に価値判断を上乗せせず受け取っていただければ幸い。

(私がよく問われる『事実陳列罪』という罪である。)

出口となる大学入試については,しっかり全国の中での立ち位置を鑑みて学力を考える必要がある学年となるということ。

・国語

私の予想『昨年・一昨年よりは合格者平均点が上がり』としていた。

予想通り昨年よりは上がったが,一昨年と同程度となった。

この3年間は合格者平均点が35点を下回っているかたち。

これは設問以前に文章自体の対象年齢が上がっていると私は考えている。

・算数

私の予想『算数は予想つかず(たぶん昨年と同じくらいかな?)』としていた。

実際には昨年より3点下がっており,大きく外したかたち。

最高点も39点となっており,今年も(合格者の中に)満点はおらず

結果論で分析するならば,やはり『1枚目の計算精度』『全体の時間配分』『計算スピード』,このうち1つでも欠けるとダダ崩れになってしまう算数だったのが,そのまま結果として出たのだろうと思う。

本番において算数の出題は『他の問題を解く時間との兼ね合い』である。

『安定した点数を取る』をクセ付けできていたか否かが差となったであろうと予想される。

・理科社会

私の予想『理社は下がり』としていた。

これは大正解。

理科は4点,社会は5点も下がっていた。

社会に至っては,年を答える1問を除いてすべて選択肢であったにも関わらず(合格者に)満点はおらず。

昨年の出題は,ちゃんと基礎を固めておれば『易しい』上に社会の文章量がやや少なく,かつ理科で思考問題がほとんど存在しなかった。

それに対し今年の出題は,社会の文章量はちゃんと例年並みの多さの上に基礎の徹底だけでは抜けがあるであろう出題,かつ理科で思考の必要な問題の配点が大きかった

理科では特定の単元を積み残しているとダダ崩れになることが容易に予想ができる出題だった。

『出るかわからん単元はやる気が起きない』などザツな取り組みをしていると,まさに『出る』年に当たった場合は大きなビハインドを抱えることになる。

『受験はギャンブル』と云われることもあるが,当日にどの程度得手不得手が響くかという文脈のみに限ればその通り。

ギャンブルとなってしまう度合いを減らすためにも苦手は潰しておくという事前準備期間があるのだ。

・全体

合格者平均点の合計は107.2点。

これは過去15年間でいちばん低い点数

例年の傾向とこの合格者平均点を照らし合わせれば,男子の合格ラインが107点前後,女子の合格ラインが100点前後と考えられ,繰り上げについては100点を割っている子にもきたのではないかなぁと,そんな印象。

公式配点と塾の配点は一致しないこともあるため,細かい部分が分からないのが歯がゆいが。

結果論ではあるが,先述した『学力が全体的に低い学年である』『数年間のスパンで見れば,国語の文章レベルが上がりながら推移していること』『数年易化し続けていた理社が以前の難度に戻ったこと』『数年前から算数が難化したまま推移していること』等,予想できる要因はいくつかある。

作成意図は学校側・そして作成者によるものであるし,科目間のバランスについてはそこまで考慮されていないようにも見える。

すべての科目についていろいろと難しい要因が重なった上に,この学年だったことが影響しているだろうなという感触。

ともあれ,出題難度ではなく合格ライン突破という視点に立てば,目的と手段を区別してやるべきことを淡々とやりきったら合格ラインは突破しやすい年であったともいえる。

現状男女別の入試であるため,結果均等ではあるが機会均等ではないかたちなのは変わらず。

余談

高校入試。

合格者82名に対し辞退者37名はなかなかの結果ですね。

高校入試廃止も断然頷ける数値である。

高校のほうは現場ではないため情報を分析するほどの情報量を持ち合わせていないのだけれど,高校受験に携わる講師はどのように分析しているのだろう。

合格者数稼ぎの塾が受けさせているといった状況は今でもあるのだろうか。

私とは関わりの無い世界である。