毎年釣られてしまう雑誌。
大学合格力ランキング
ダイヤモンドセレクト社が毎年公開しているもの。
注意すべきは,
あくまで絶対的なものでなく,ダイヤモンドセレクト社の独自の算出方法によりランク付けしたものであること。
学校自身の実力ではなく,その年の受験生の合否結果を基準としたものであること。
私自身も『こういったランキングが出回っているのだな』とあらかじめ認識しておくのが主目的になっている。
広大附属福山の2016年以降の推移は以下。
28位,11位,12位,39位,49位,107位,19位……。
今年は39位。
県立広島の2020年以降の推移は以下。
44位,39位,99位……。
今年は37位。
広島県東部の高校については,300位以内は次のようなかたち。
37位 県立広島
39位 広大附属福山
162位 誠之館
218位 尾道北
(2254校中)
県立広島と広大附属福山がほぼ横並び。
ポイントでいえば44.1と44.0。
続く100-300位には3年制の公立高校でよく名前の挙がる2校。
私立高校は300位以内にはランクインせず。
2023年度の実績と算出方法を加味すれば,私の感覚とほぼ一致するかな。
その他3つの指標でのベスト100校も確認。
・国公立20大学合格力100校
36位 広大附属福山
85位 県立広島
ともや塾のブログでは難関10大学というくくりで比較することが多いが,この雑誌では今年は20大学というくくりになっており,この中には広島大も入っている。
『全国トップレベルの大学に絞ったものに,地域ごとのトップ校も加えたもの』という認識になるかな。
こちらでも広大附属福山が上位にきている。
県立広島はやや下回るが100位以内には入っているというかたち。
これも,広大附属福山は比較的全国トップレベル指向の子が多く,県立広島は比較的近辺の国公立指向の子が多いかな……という私の感覚と一致している。
・難関私立大学合格力100校
該当なし
広大附属福山,県立広島,いずれも国公立指向の子が多いかなと考えており,これも私の感覚と一致している。
ただその面々を見ると100校中90校以上が三大都市圏に偏っており,私立大学については地方と都市の差がこんなにも大きいのだなとデータで見せつけられた感がある。
広島市内すら1校も入っていないのは新鮮な驚きだった。
・国公立大学医学部合格力100校
18位 広大附属福山
県東部は1校のみ。
これも国公立大医学部医学科指向が強く,また医者家庭の比率が高いとよく伺う感覚と一致している。
私の友人も医学部医学科へ進学した同級生が少なくない。
それにしても国公立大学医学部になると逆に順位が上がってしまうのかと笑ってしまうなど。
この指標になると,広島市内の学校もいくつかランクインしている。
広大附属福山と県立広島の話題に終始してしまった感があるが,いずれの学校も今後数年で状況が大きく変わる学校である。
広大附属福山は中等教育学校となり受け入れが中学入試のみに。
県立広島は広島県の高校入試のスタイル変わってから高校の入学志願者が激減した1年を過ごし,来年からどうなるのだろうというところ。
これはしつこく述べておくが,
これは2023年度大学入試を受けたその学校の高校生の合否結果をもとに算出された,単なる一つの学年のランキングである。
雑誌独自の解釈で算出したものであり,絶対的なものではない。
大学合格に的を絞ったものであり,学校の性質を表したものではない。
学校自身,内部の子どもたちがこれを言い張っているわけではない。
こういったことに留意しておく必要がある。
(ここまで注意喚起しなきゃならないのかなと思いつつ。こういうことがあるから,『
賢明な読者はお分かり』という語が必要になってしまうのかしら。)