入試問題にもトレンドがあるのだけれど,ここ数年「災害」分野はトレンドである。
RCCニュースより
【広島市で土石流】西区井口台で中国地方整備局が確認。砂防ダムが受け止めたため、山沿いの住宅地に被害なし。上空からの映像では、砂防ダムに大量の土砂などが溜った状態であることが確認できた。
「かがくの ちからって すげー!」
「被害が起きてから助ける」ことばかり取沙汰されやすいが,「被害が起きないようにする」ことのほうがより重要だ。
(インパクトがないからか軽視されがちだが…。)
理科の学習では,仕組みを学んでゆくことは当然であるのだが,現実に起こったことであれば,記憶にも残りやすいのだけれど,この映像は学習にたいへん役立つものであるといえる。
「災害防止とはいえ,コンクリートのものはダメ!なんでもかんでも自然由来がいちばん!」なんて脊髄反射的に反対している方々には深く反省してほしいものだ。
砂防ダム
ダムはダムでも,「土砂災害の防止」に特化しており,↓のようなはたらきがある。
砂防ダムにより,要所要所で土砂をいくらか食い止め,被害を抑えている様子が確認できるだろうか。
中学入試とのつながり
中学入試において,「環境問題」「災害」は理科にも社会にも出題される。
学校でも,「防災」だけでなく「減災」においても深く学ぶ。
教科書はカラーであるし,QRコードで動画を視聴できるものも増えた。
語句の暗記も重要だけれど,昨今は「なぜ?」「どうして?」まで学ぶことが要求され,説明する必要のある入試も多い。
興味をもったときこそ,吸収力が高い。
話題に上がったときに確認し,情報を取り入れておきたいものだ。
今年の理科の教科書は,旧課程と比べて「火山」に関する内容が増えた。
増えたといっても,中学内容に踏み込むわけではなく,別方向である。
単なる塾用教材では,まだその系統にシフトできていないものも多いから,我々のような専門の講師が大きく役に立てる場面である。