もうずいぶん昔のことのように思う,半月前の話題を今さらながら…。
テスト結果
中学受験塾として,どの学年・科目についてもやや難しめのテストを行った。
結果や考察などについてはテスト直後に配布済。
答案を受け取り,そしてアドバイスコメントにより,一人一人思うところがあったことだろう。
塾のテストの目的
小学校では,どちらかというと「満点を取ってもらうためのテスト」といった難度になりがちであるし,「100点になるまで直す」などの状況もよくあることだろう。
塾ではどうか。
塾では,「能動的に点数を取りに行くテスト」「何ができるようになったか,何が不確かであるかを確認するテスト」「受験勉強をしている子たちがどのようなレベルに取り組んでいるかを知るテスト」となっている。
ゆえに,そもそも満点を取ること自体が難しく,算数については現時点では理解すら難しい問題もあることだろう。
テストをやってよかったこと
結果が良かった子もいれば,結果が芳しくなかった子もいる。
テスト結果と真剣に向き合い,授業への取り組み方が変わった子もいる。
中学受験の勉強をしていると,小学校の学習内容が陳腐に思え,天狗になってしまいがちになることも多い。
地方ともなればなおさらである。
が,周囲に中学受験の勉強をしている子が少なければ,そうなることも,ある程度は仕方のないことである。
子ども自身の性質というよりも,小学校の勉強と中学受験の勉強はあまりにギャップが大きいことから,環境への適応に時間がかかるのは,ある程度仕方のないことだ。
だから,中学受験塾として,「中学受験を考えるならば,周囲の受験生はこのレベルで取り組んでいる」ということを常に見せながら,感覚のズレを調整することも仕事のひとつであると考えている。
中には,ただただ「できそうなことだけ」を与え,「大丈夫大丈夫」と言い続け,受験直前になって急に現実を見せ始める塾があることも知っている。
「子どもを大切に育てる」中で,そういう方向性の家庭があることも,もちろん否定はしない。
が,ともや塾では「目先の安心」にとらわれることなく,現実と向き合いながら,うまく付き合ってゆけるよう促すことに努めてゆく方針だ。
「挫折が人を成長させる」といった言葉もあるけれど,「失敗しないようにする」のではなく,「どうやって失敗をリカバリーしてゆくかを学ぶ」ことも必要だろう。
次のテストは次のテストで,また別の範囲をやるわけであるから,「勉強すれば単純に点数が上がる」というわけにもいかないだろう。
だけど,勉強との向き合い方など,「何を学ぶか」に重きを置いてゆきたい。