もちろん「意識」も「テクニック」も重要だけれど,それ以外にも聞けない原因があるという話題である。
「人の話をちゃんと聞けない人」の問題は、意識とかテクニックだけでは解決できないかもしれない。
(↑掲載時,元記事を貼っておりませんでした…。スミマセン。)
振り返って、彼らが「なぜ話をちゃんと聞けないのか」を考えてみると、一つの仮説が設定できる。
おそらく、彼らは「自分の認識できたこと」だけ切り取って、話を聞いている、と。
これは、少し前にベストセラーとなった「AI vs 教科書が読めない子どもたち」で指摘された、「読解能力の低い子どもたちは、意味のわからない単語を読み飛ばす」という指摘とよく似ている。
もちろん「聞く体制に入っている」だとか,そういったことも必要なのだけれど。
「自分の理解できるところだけを切り取り,それを再構成して話を作りあげ,決めつけてしまう」。
よく見かける場面である。
ひどい場合には,「再構成した話」を「○○が言ってた」と吹聴されている場面も。
分からないことこそ,その場で聞くなどして知ることにより確かなものにし,確かなものをもとにして論理を組み立てる。
暗記だけ,語彙力だけ,論理だけ,…これらはどの場合もうまくいかない。
「読めない」「聞けない」,これらでネックになっている部分は,多くの場合は理由は1つだけではない。
その1つ1つのことがらを認識し,1つ1つ解決してゆこうという意志が大切だろう。