【旅行】叡智学園の説明会へ赴いた(おもに写真)

Posted on 2023年7月12日【旅行】叡智学園の説明会へ赴いた(おもに写真) はコメントを受け付けていません

旅行とはいったいウゴゴゴ……。

※このたびは私の旅行記的な視点に終始しております。あらかじめご承知おきください。

※学園の情報は公式ホームページでご確認ください。

※状況により削除・修正することがあります。

※写真については塾ホームぺージでの紹介許可をいただいております。二次利用はお控え下さい。

※生活圏(寮)の写真も掲載しております。不快感のある方は閲覧をお控え下さい。

叡智学園の説明会

ここ数年リモートであったのだが,4年ぶりに現地開催とのことで。

平日ではあったものの,『4年ともなれば現地に行くだけで学ぶこともあるか』と思い,参加することに。

前回訪ねたときに感じたのは,『船とバスの接続がタイヘン』ということであった。

今回は自動車をのっけて渡ってみたらどう感じるかなと試してみることに。

竹原港

多くの方は広島市内方面からになるだろうから,おそらく安芸津港からが多いのだろう。

私は県東部からの参加であるため,竹原港から。

(地理院地図から作成)

竹原港からは,垂水港行・白水港行が交互に出ている。

叡智学園の位置とは正反対であるため,島に着いてからの移動も考えねばならない。

で,自動車で竹原港へ向かったのだが……。

なんと7:30ごろから道路上で並ぶも40分ほど全く動かず。

8:15ごろに自動車の列に並べたものの,これは説明会に間に合わない。

どうするか。

事前に調べておいた,8:25発→8:50着→9:04発の路線バス→9:38着,これに乗るしかない!

(私の述べる『しか』。本当にこれ以外の選択肢が存在しません。タクシーも予約しないと取れない島です。)

そんなわけで,港の従業員の方に移動して良いか確認してから大慌てで駐車場へ移動し,2分前に乗船!

セーフ。

まさかいきなり走って汗をかくとは……。

垂水港→大串

おお,4年ぶりの垂水港……。

路線バスで移動。

バスの循環は80分ごとであるため,1本逃すとタイヘンなことになる。

少々定刻より遅れてきたので焦ったが,無事乗車。

お……見えて……。

きた……。

叡智学園

いちばん乗りでした。

公共交通機関の接続があまりに不便なためか,ほとんどの塾講師が自動車のよう。

教頭先生『今日は竹原が8:00ごろまで濃霧で欠航していたので,私も今来たところです』

おおう……今朝の竹原港渋滞はそういうことだったのか。

確かに三原~竹原のあたり,全国的にも濃霧が綺麗なことで有名なのですよね。

(生活圏の人にとってはそれどころではない。)

私がギリギリ間に合ったのはまさに奇跡といったところか。

説明会

説明会開始時,参加者は私を含めなんとたった9名。

『リモートのときは大勢なのですが,現地開催となると途端に少なくなりますね……』とのこと。

交通機関の接続のよくない島だから,よっぽど『百聞は一見に如かず』『現地でしか分からないことがたくさんある』といった熱量のある講師くらいしか行くことはないだろう。

何より平日であり,その日の授業に間に合うか否かに関わる。

保護者や子どもたちに伝えるにも,『人から聞いた話』と『実体験を伴った話』には大きな違いがあると私は考えているため,現地へ赴く機会があるならば赴くべきであると考えている。

見学

ここが本日の本編。

軽いアイサツのあと,すぐに見学の時間へ。

『とにかく肌で感じてほしい!』という教員の思いが伝わってくる見学内容であったが,おもに写真でご紹介。

変わらず。

↓は4年前。

変わったのは,4年前のこの時期は私がまだ開業前であり,三原でやることすら決めていなかったことくらいか。

急に感慨深い話である。

生徒が写らぬよう,使用していない教室を。

こちらは特別教室棟の美術室。

暗くなっているのはご容赦ください。

木の香りが漂う島の教室,まるで旅行先の体験工房のようである。

化学室の入口表示。オサレ。

学びの庭。

数社棟。

授業中であったため,生徒が写らぬよう天井のみ。

廊下と教室の区別のない学校が増えてきているが,この学校は新しいこともあり,シームレスに拍車がかかっていると感じる。

図書室。

蔵書数がスゴイこともさることながらオサレ。

よく写真に出てくる階段はここか……と思うなど。

言語棟。

使用中でない教室があったため,シームレスな状況が分かりやすいかなと撮影。

図書室だけでなく至るところに本があり,源氏物語関連だけでもこんなにも。

『あさきゆめみし』,私も勉強のため一度読んでみたいのだよなぁと思いながらついつい撮影。

(私は登場人物の多い物語を解読するのが苦手です。)

カフェトリウム。

おもに食堂として,式典で,音楽の授業で,……さまざまなシーンで利用するよう。

以前訪ねたときは『この広さを40名で……』と思ったものだが,現在は200名以上で利用しているのだなぁ。

和室。

何に利用しているのだろう?

寮管理棟。

入学すると,6年間はここが家の玄関口となる。

ICカードで玄関を開け,『ただいま~』と言って入るそう。

管理棟には保護者からの荷物がたくさん届いている様子が伺える。

『お菓子がたくさん送られてくるんですよ』とのこと。

いつだって大人は(離れた)子どもには食べ物を届けたいものなのだと感じられる。

ここから左が男子寮,右が女子寮となるが,今回は男子寮のほうを見学させていただけることに。

(女子寮を塾講師たちに見学させるのは常識的にムリだというのは誰でも分かるし,行き過ぎた男女平等に一石を投じられる好例だなぁとも考えるなど。)

男子寮。

ランドリー,シャワー室,浴場。

綺麗な合宿施設のよう。

ただいっときの非日常感を味わうためのものでなく,6年間をここで過ごすのだということを認識しておく必要がある。

『来年は全学年揃うので埋まってしまうのですが,今年は1棟ずつ保健室として使っています。見学されますか?』とのことで。

ユニット。

来年からは生活空間となるため,もう内部へ入ることができないかもしれない。

10人で1ユニット。

入口と貴重品入れ,トイレ以外にカギは無い。

つまり部屋ごとのカギは無く,完全なプライベートは無い。

共同生活は学びがかなり多いことと思うが,私のような一人の時間が好きな人にはミスマッチであることがよく分かる。

逆に共同生活が好きな子には合うだろう。

『部屋は選べません。強調しておいてください』

何度も問い合わせがあったことだろうと,苦労を伺わせるコメントもあり,とても良かった。

『来年はこのユニットも生活に使います。保健室をどうするか等,何かあったときの予備が全くなくて困っているところです』

これは一例だが,現場の生の苦労がたくさん聞けたのも良かった。

『県内の子は土日に帰省したりしますが,遠方の子は不可能なので土日も寮で過ごします』

確かに,橋のかかっていない島での生活というのは,先述のバスや船の接続や新幹線の駅までの経路,または空港までの経路等を考えれば1日で帰ることが可能か否かという話になってくるだろう。

この日のように濃霧で船が出ない日もあるから,諦めることもあるだろう。

そんなことが考えられる。

小体育館と体育館。

小体育館にはトレーニング器具があったり,大きな鏡でヨガやダンスの練習ができたり,趣味の空間が。

トレーニング器具については数が課題になるかもなぁと感じたが,鏡のほうはダンス好きにはたまらないだろうなぁ。

説明会

見学している間に,塾講師の人数も15人ほどに。

適性検査に関する説明や質疑応答など。

話し好きの先生が生の情報をたくさん話してくださった。

愚痴っぽい内容が結構あったものの,まさに現場で奔走しているからこその改善点への着目だなぁと思いながら聞くなど。

教育現場。

どれだけやっても改善点が見つかるものであり,そのときに子どもたちによって新たに見つかることは絶えない。

また,机上の理想論と現場が完全に噛み合うことなどありはしない。

ゆえに,そういった状況を聞くことができたのはとても良かった。

帰り

帰りをバスにすると1時間ほど待たなきゃならんのだよな……と考えていたのだが──。

なんと,元職場の同僚(年上の部下でもある)が説明会にいらっしゃっておりまして。

『帰り乗せてもらえますか?』と図々しくも乗せてもらうなど。

ラッキー。

ふだん会うことは無いのだけれど,職場ではいろいろな人と個人的に親しく接していて良かったなぁと,そう感じるできごとともなった。

(前回は確か1年以上前に吉野家で偶然バッタリ会って以来。アイサツを交わす程度。)

おかげさまでバスを1時間待って,さらに船を数十分待ってという必要がなくなった。

時刻表を見て帰りは白水港から。

『ないすおおさき』。

まさにナイス大崎なできごとである。

竹原のかぐや姫推しも一枚撮れた。

お疲れさまでした。

え?このあと通常の授業日?

……もう一日仕事を終えた感覚でした。

まずはお昼ごはんをどうにかせねば……。

余談

和室の鏡にオッサンが写っているのに気づきましたか?

気付いた人だけが楽しめるネタを大量に仕込んでいるブログだが,読者の方々はふだんどれくらい気付いているのだろう。

叡智学園

さて。

急にマジメな話に切り替える。

このたび訪ね,現場の先生はとても好感触であるし,また生活圏や学校もとてもスバラシイなと感じられるタイヘン良い説明会であった。

特に,非日常感もあり,オープンスクールに訪ねればこの学校が好きになること間違いなしともいえる場である。

反面,現実的に考えた場合,キラキラしたことだけを言ってはいられない。

6年間を過ごすことになる場である。

合わない同級生や先輩,後輩が居ることも充分有り得るし,そういったときにちゃんとすり合わせができることが必須である。

不満を言っていれば周りがなんとかしてくれるなどという場ではない。

また,日常生活のあらゆることを自分たちで行うことになるため,ふだんから家での生活で自立した行動をとってゆく練習も必要になるだろう。

休憩時間に生徒と話をさせていただいたが,『受験したのは叡智学園だけです。5年生の夏くらいから適性検査の銀本をやっていました』という声も聞いた。

よっぽど熱意のある子が受験するのだということもよく分かるコメントであった。

熱意だけではなく,実現に向けて何が必要か,そして現実と地続きにできるか,こういった視点で取り組んできたのだろうことがよく分かるコメントであった。

(注:『銀本』とは中学受験の問題集のひとつ。ここでは『みくに出版』の『公立中高一貫校適性検査問題集』を指すはず。)

これは単なる一例であるが,この学校で生活することだけを,覚悟をもって受験している子が複数居るだろうことが考えらえる。

教員も『休憩時間なので,生徒になんでも聞いてみてください』と,生徒のことをタイヘン信頼している様子が伺えたのもとても良かった。

寮生活であるため,単なる広島県内の学校のひとつではなく,全国区の学校である。

入試問題の難度も非常に高い。

県立広島中とある程度形式は似ているものの,それよりもさらに難しい。

また二次試験では2泊3日(変更の可能性アリ)の共同生活が課される。

何度か話に出てきた『ミスマッチを防ぐ』のにいちばん有効だからだろう。

これについていくらかハッキリ言えることはある。

『塾に通っていればなんとかなる』『時間さえとればなんとかなる』といった他力本願な態度ではまずこの学校に受からない。というより向いていない。

自身で課題を発見し,解決のために行動し,その中で必要であれば塾を信頼して利用したり,また保護者を信頼して助けを求めたり──といった態度になろうか。

ある程度の旺盛な好奇心や分析力,またメタ認知能力が必要とされるだろう。

繰り返しになるが,この学校の受検を考える場合,単にキラキラした理想だけでなく,現実的な面も充分時間をかけて検討する必要がある。

その上での決意であれば,熱意をもって臨んでほしいなと思う。